CHAPTER01
「FUN」から拡げるDE&I
まずはお二人の取り組みについて教えてください。
活動のはじまりは、大広社内で行われたDE&I研修などで感じた疑問から、DE&I(※1)をより自然に社会へ広げる方法を研究できないか、という声が上がったことでした。その結果、DE&Iが、社内の研究テーマの1つとなり、グループ会社である株式会社SIGNINGとともに、関心のあるメンバーが集まったプロジェクトが生まれました。
その際、共同研究として入ってくださったのが、障害のイメージの変容と福祉を起点に新たな文化の創出を目指すクリエイティブカンパニーである、ヘラルボニーさんでした。
ヘラルボニーさんともたくさんの議論を重ね、24年には研究結果をまとめた『FUNclusion Report』をリリースしました。(※2)
(※1)DE&I: Diversity, Equity & Inclusion(多様性・公平性・包摂性)の略
「FUN」が真ん中にあることで、自然と身体が動き、異なる人同士でも、「楽しい」という気持ちを共有できる。「FUN」という言葉の意味は、「ただ楽しければいい」ということではなく、「楽しさ」を入り口にすると、前向きで、失敗やまちがいもOKな場が生まれる。その結果、楽しい記憶が残り、「また関わりたい」という気持ちが湧き上がるという考え方です。
この考えは、聴覚に障害のある店主の方とスタッフの方が運営するラーメン屋さんでは、声で感謝を伝えられない代わりに、ナプキンの裏に「ありがとう」と書いたり、見よう見まねの手話で「ありがとう」と伝えたりする、独自のコミュニケーションを見たことがきっかけです。
そうした気づきから、障害の有無よりも前に、共通の「楽しい」「楽しいからもっと伝えたい」そうした気持ちがあるのではないか、とチームで議論していました。
そういった議論を経て、DE&Iを加速させるには、FUNから始めることが大切なのではないかと考え、「FUNclusion」というコンセプトワードが生まれました。
そして2025年からは、より生活者に直接届く形で伝えていきたい。そうした想いから、12月の1週目にある障害者週間に合わせて、下北沢のBONUS TRUCKを中心とした下北線路街にて「FUNclusion Week」というイベントを開催しました。
もともと「FUNclusion」は、DE&I(多様性・公平性・包摂性)を“楽しさ”から広げていくために生まれた考え方であり、その考え方を生活者に体験してもらう場として開催されたのが「FUNclusion Week」でした。

