2023年社長年頭所感~逞しく生き抜く~

株式会社大広
代表取締役社長 落合 寛司

新年あけましておめでとうございます。

新型コロナウイルス感染症の流行も早4年目に入ろうとしています。私はこの3年間、特に昨年夏の第7波を潜り抜けた辺りから、人々の、そして社会の「逞しさ」を感じています。
2020年4月の第1波のピークは、全国の1日の感染者が実はわずか720人でした。2021年1月の第3波でも8000人、それが昨年7月の第7波では何と26万人に達しました。
ところが、人々の活動は逆に活発化しています。2020年1月に2万3千円台だった日経平均株価は、昨年11月時点で2万8千円台をつけています。日々の暮らしにおいても、withコロナな生活がすっかり定着しました。

ところで、東京地区の不動産業界には「2023年問題」があるそうです。リモートワークの普及でオフィス需要が低下する中、都内の大規模オフィスの供給量が昨年の48万㎡から今年は128万㎡に増え、入居社の確保に苦労されていると聞きます。
しかし、不動産業界の方々も手をこまねいてはいません。「曜日借り」というシェアオフィスの貸し方を編み出して、在宅勤務だが週に一度は集まりたいというニーズを掘り起こす。都心のビルに住まいを作ったり、逆に郊外に企業を呼び寄せたりして「遊・職・住」一体のライフスタイルを提案するなど、逞しくこの難局を切り抜けようとされています。

私たち広告業界にも、2023年問題があります。「GA4」、グーグル・アナリティクス4が提起する問題です。サードパーティーCookieの利用制限が進んでデジタル広告市場の伸びが鈍化する中、デジタル広告分析ツールのデファクトスタンダードであったグーグル・ユニバーサルアナリティクス(第三世代)が今年で終了します。私たちが身に着けたCookieベース・マーケティングのノウハウが大本から崩れると共に、直接顧客データをもつ広告主が自らGA4を使ったIDベース・マーケティングを行い、脱広告会社の潮流が加速することも予想されます。
しかし、私はこの激震を、私たちが広告主の真のパートナーとして「顧客づくりのプロ」に生まれ変わるビッグチャンスだと直感します。同じデータを見たからといって同じ分析ができる筈はありません。培ったマーケティング力とクリエイティブ力を駆使して、顧客価値を発見し、その変化を捉え、顧客の共感を得る体験を提供し続けること。それが私たちの勝ち筋でしょう。
広告業界の私たちも大いに「逞しさ」を発揮して、この不透明な時代を生き抜くトップランナーになりたいものです。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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